サン電子は10月22日、同社モバイルルータ「Roosterシリーズ」で培ったノウハウを活用し、M2M通信モジュール製品を開発していくことを発表した。第1弾として、NTTドコモが提供するFOMAユビキタスモジュール「FOMA UM01-HW」を内蔵したパケット通信専用の3Gモデム「Rooster-A100」の発売を2010年11月中旬より開始する。

FOMAユビキタスモジュール「FOMA UM01-HW」を内蔵したパケット通信専用の3Gモデム「Rooster-A100」

FOMA UM01-HWはHuawei製の3G対応モジュールで、従来のパケット通信機能に加え、音声通話やSMS、国際ローミング機能に対応している。同製品では、下り最大384Kbps(ベストエフォート)、上り最大64Kbps(ベストエフォート)の通信性能を備えており、各種組み込み機器とRS-232C(D-sub9ピン、オス)で接続詞、シリアル通信のATコマンドでデータ通信を行うことが可能だ。

SMSなどにも対応可能となったことで、例えばショートメールを送信してLEDによる文字表示などを行うことができたりするようになる。

動作保証温度は-20℃~+60℃としているほか、外部アンテナコネクタ(SWA)や電源コネクタ(3芯)を用意。産業機器や監視用機器などの用途に応じたアンテナなどを選択することが可能となっている。ちなみに電波強度はLEDの点滅具合などで、どの程度の強弱なのかを知ることが可能となっている。

また、外径サイズは従来のDoPa Mobile Arkとほぼ同じで、取り付け穴の位置も同一にしており、2012年に停波予定のDoPa網により同様のサービスを活用している30万とも50万とも言われる回線加入者に向けた置き換え用途の提案を行っていくとしている。

このため、同社では同製品の価格については、既存の同様のモジュールに比べ低コストを実現しているとしている。具体的な価格としては、オプションや購入数により変化してしまうため、一概には言えないものの、大まかに他社モジュールに比べ、2割程度は安くなるとしている。