Tektronixの日本法人である日本テクトロニクスは、100GSpsのサンプリングレートを実現したオシロスコープ「DPO/DSA/MSO70000Cシリーズ」を発表した。
同シリーズは、100GSpsのほか、低ノイズ、5倍のオーバーサンプリングによる20GHzアクイジションを可能にしたデジタル・オシロスコープ/ミクスド・シグナル・オシロスコープで、広帯域オシロスコープにおいては世界最高クラスのサンプリング性能を実現しており、PCI Express Gen 3などの高速シリアル規格においても正確なシグナル・インテグリティ測定を可能とする。
また、高速なコンピュータ・プラットフォームの採用や、時間軸の安定性も強化されており、レーダ・アプリケーションにも対応することが可能となっている。この新型プラットフォームにより、ジッタ、ノイズ、BER(ビット・エラー・レート)の測定、統計など、長いレコード長の処理を高速に行うことができるほか、ブート時間、アプリケーションの起動時間も短縮されている。
さらに、高安定度時間軸の採用により、長時間におけるジッタ、位相、周波数の高い安定度を実現。SignalVu ベクトル・シグナル解析ソフトウェアによる優れたパルス/周波数セトリング測定機能と組み合わせることで、変化の激しい周波数、レーダ信号を測定し、システム性能を正確に検証することが可能だ。
加えて、12Gbpsまでのシリアル・データ信号の全チャネル同時デバッグに必要な周波数帯域とサンプリング・レートを備えており、PCI-Express 3、SATA 6Gbps、SuperSpeed USB、HDMI、DisplayPort、10GbEthernet(10GbE)などのマルチレーン・アプリケーションに対応することが可能で、FasAcqアクイジション・モードでは、毎秒30万波形以上を取込むことができる。
このほか、同社では、高速シリアル・データ設計のデバッグと適合性検証のためのソフトウェア・パッケージを提供しており、DPOJETジッタ/アイ・ダイアグラム解析ソフトウェア、トランスミッタ、インターコネクト、レシーバのためのシリアル・データ・リンク解析(SDLA)、さらにDDR、DisplayPort、PCI Express、USB、HDMI、SATA、Ethernet、Fibre Channelなどの規格に対応するほか、多数のプローブ・アクセサリも用意しており、DUT(被測定デバイス)に対して最小の負荷でアナログ、デジタル信号への接続を可能にすることが可能であると同社では説明している。