11月6日に、東京国立近代美術館フィルムセンターにて、3D映画史の研究家であるシュテファン・ドレスラー氏を招いた特別イベント「講演と上映 3D映画の歴史」が開催される。
同イベントは、10月27日のユネスコ「世界視聴覚遺産の日」を記念して行われるもの。
今世紀に入り、デジタル技術の普及とともに到来した3D(立体)映画の新たなブームが注目を集め、2009年は『アバター』を筆頭にハリウッド製の大作映画はもちろん、日本映画も含めた話題作の公開が相次ぎ、さらに人気シリーズの3D化、ヒット作の3D版による再公開も活況を呈している。
もっとも3D映画の歴史は古く無声映画時代に遡り、その後今日まで、様々なシステムや作品が生まれては消え、いずれも短命に終わった特殊な映画形式の歴史でもあり、また一方では、立体映画の製作に情熱を注いだ開発者、そして映画人たちのあくなき挑戦の歴史でもある。
ソビエト映画Robinson Kruzo(1947年、アレクサンドル・アンドリエフスキー監督):第4パーフォレーションだけを残した35mmフィルム上に、正方形の画面2つを焼き付けた「ステレオキノ」方式 |
同イベントは、ミュンヘン映画博物館ディレクターであり、3D映画史の研究家でもあるシュテファン・ドレスラー氏を招き、リュミエール兄弟による初期の立体映画(1935年)やロシア初の立体長篇劇映画Robinson Kruzo[ロビンソン・クルーソー](1947年、アレクサンドル・アンドリエフスキー監督)をはじめ、ドレスラー氏自身がこれまでに採集した珍しい3D映画の一部を最新のデジタル上映でスクリーン上に再現しながら、知られざる3D映画の歴史をたどる講演を行う。
イベントは12時と16時の2回講演・上映で、定員310名。料金は一般1,000円、高校・大学生・シニアが800円、小・中学生が600円。
詳細はこちらより。