Windows Internet Explorer 9

MicrosoftはIE7でタブの機能を導入。IE8ではタブグループと呼ばれる機能を導入してタブ機能の強化を実施した。しかし、ほかのブラウザが提供するタブと比べると、IEの提供しているタブの機能は貧弱で使いにくいところがあった。これはIE9で変わることになる。ほかのブラウザが提供しているタブ機能がIE9でも提供されるようになる。

どういった機能が提供されるかがUser Experiences: Evolving IE9 Tabs in Windows 7 - IEBlogで詳しく紹介されている。紹介されている機能は次のとおり。

1. タブグループ

IE8で導入されたタブグループは、開いたリンクからページの関係を整理して、グループ毎にタブの色を分けて表示するというもの。グループ分けは自動的に実施される。グループを解除したり、別のグループに追加することも可能。

IE8で導入されたタブグループ。関連のあるタブごとにタブの色が変わる

2. タブの移動

IE8までのタブは同じウィンドウ内でしか移動できなかった。IE9からはウィンドウをまたいでタブの移動が可能になるほか、ウィンドウ外に移動させれば新しくウィンドウを作成してそこにタブを表示するようになる。この機能はすでにFirefox、Chrome、Safari、Operaなどで実装されている。

IE9ではウィンドウをまたいでタブを移動させることが可能

タブをウィンドウの外へ移動させると、新しくウィンドウを開いてタブを配置する

3. Aero Snapで2つのページを比較

Windows 7にはAero Snapと呼ばれるウィンドウ配置の方法がある。IE9のタブはAero Snapに対応しているため、たとえば2つのページを比較したい場合、まずタブをつかんで左端に移動させる。これでディスプレイの左半分に新規ウィンドウが表示される。次に残ったウィンドウを右端に移動させると、ディスプレイの右半分にウィンドウが表示される。このようにして2つのページを見比べることができる。

Winodws 7のAero Snap機能を使って2つのサイトを同時に比較する

IE9ではタブを移動しているあいだも動画などのコンテンツがそのまま表示される

4. タブ移動中のコンテンツレンダリング

IE9ではタブを移動しているあいだもコンテンツがレンダリングされる。たとえば動画を再生している最中にタブを移動させても、移動中も動画は表示されており見逃すことが少なくなる。

5. タスクバーへ登録

Windows 7のタスクバーにはタブを追加することが可能

Windows 7のタスクバーにはタブを追加できる。短縮アクセスしたい場合などに便利。

すでにほかのブラウザで実装された機能だが、IE9でも同じ操作ができるようになることでブラウザを変えたときでもストレスなく操作できるようになって便利。