NRIネットワークコミュニケーションズ(以下、NRIネットコム)は10月19日、iPadを利用した会議システム(以下、iPad会議システム)を発表した。11月1日より提供を開始する。

発表会はiPad会議システムを使って行われた

NRIネットワークコミュニケーションズ 取締役社長 木村東一氏

iPad会議システムは、サーバ上に配備した会議用資料をiPadで閲覧できるようにしたもの。iPadから仮想会議室にログインすることで会議資料が閲覧できるようになり、議長役ユーザーの表示ページと全参加者の表示ページを同期させることも可能になっている。

端末にiPadを使用しているため、小さな文字もピンチアウトで拡大表示ができるうえ、資料はオンラインで配信されており、端末にデータが残らないため、情報漏えいリスクが低いといった利点もある。

ピンチアウトして資料を拡大表示することが可能

NRIネットワークコミュニケーションズ 常務取締役 Webネット事業本部 本部長 野村隆志氏

また、デフォルトでは、各参加者の表示ページは議長役ユーザーの表示ページと同期される設定になっているが、端末側で設定を非同期に変更することも可能。同期設定で閲覧中も、議長役ユーザーがページをめくる操作をしない限りは、同一資料内のページを自由に進めたり戻ったりすることができる。

NRIネットコム 常務取締役 Webネット事業本部 本部長の野村隆志氏は、iPad会議システムのメリットについて、「ペーパーレスで会議ができるうえ、会議資料のデータは一元管理されるため、直前に修正が必要になった場合も簡単に対応できる」ことを強調。続けて、「分散拠点との電話会議/テレビ会議でスムーズな進行が期待できる」こと、「iPadはPCよりも安価であるため導入コストを低く抑えられるうえ、持ち運びが可能であるため、PCをクライアントに使用した会議システムとは異なり、オフィス移転の支障になることもない」ことなどもアピールした。

NRIネットワークコミュニケーションズ インターネット営業推進室 佐々木拓郎氏

iPad会議システムは、サーバアプリケーションとiPadアプリケーションによって構成される。サーバアプリケーションは、その配備先によって、NRIネットコムが提供するデータセンターを利用する「クラウドホスティングタイプ」、社内に専用サーバを設置する「専用サーバタイプ」、社内のノートPCをサーバとして利用する「ノートPCタイプ」の3種類が用意されている。

価格は、クラウドホスティングタイプで、初期導入費用が40万円、月額利用料金が5万円。iPad20台をセットで導入する場合は初期導入費用150万円。一方、専用サーバタイプ/ノートPCタイプは、サーバのハードウェア/ソフトウェアが90万円、初期導入コストが50万円、年間保守費用が10万円。iPad20台をセットで導入する場合は、240万円+年間保守費用。いずれのタイプもiPadアプリケーションはAppストアにて無償提供されている。

なお、利用上限については、最大ユーザー登録数が100人、最大同時接続数が30台、最大会議室数が20室、1会議室あたりのファイル数が50個。ユーザー数の追加などについては要相談というかたちをとっている。

iPad会議システムの価格