米Microsoftは10月18日(現地時間)、Ray Ozzie氏がチーフソフトウエアアーキテクト (CSA)を退任し、同社を退社する計画を明らかにした。

CEOのSteve Ballmer氏は声明の中で、5年前のスピーチでOzzie氏のInternet Services Disruptionメモを紹介したことを挙げ、そのユニークな思考がMicrosoft全体を活性化し、同社のクラウドへの拡大を促す触媒作用をもたらしたと説明。「サービスとクラウドの進捗は今、われわれの事業全体においてフルスピードで前進しており、チーフソフトウエアアーキテクトを辞任したいというレイ(Ozzie氏)の意向を今日公表することにした」と語っている。

Ozzie氏がMicrosoftを退社するまでの具体的なスケジュールは明らかにされていないが、これから移行期間を設けて、同氏は自身が率いるチームを新体制に対応させるとともに、継続中の戦略的なプロジェクトにも取り組むという。特に注力する分野として"エンターテインメント"を挙げている。MicrosoftはOzzie氏を最後にCSAを置かず、事業グループの責任者がそれぞれに技術的なリーダーシップを発揮する。

Ozzie氏はLotus Notesの生みの親として知られている。同氏が設立したGroove Networksを2005年にMicrosoftが買収。同年にMicrosoftのCTO(最高技術責任者)に就任、2006年にBill Gates氏からCSAを引き継いだ。