NTTデータは10月15日、同社社員とその家族による生物多様性保全に対する貢献活動を2010年6~9月の3ヵ月間にわたって実施したことを発表した。
同社は財団法人 日本自然保護協会と協力し、全国の主要拠点10箇所(札幌、仙台、東京、長野、金沢、名古屋、大阪、広島、松山、福岡)において計10回、水辺に生息する外来種8種(アメリカザリガニ・ウシガエル・ミシシッピアカミミガメ・スクミリンゴガイ・オオフサモ・ホテイアオイ・ミズヒマワリ・ボタンウキクサ)の分布調査を実施。今回発表された収集データ数は189件となっている。
収集したデータは、同社が構築し、日本自然保護協会に寄贈したWebサイト「生き物情報館」に登録されている。
登録されたデータは日本自然保護協会が分析。以下のような調査結果が公表されている(抜粋)。
・アメリカザリガニは7箇所で観察された。立地に関係なく、都市周辺のほとんどの池や河川で観察することができると考えられる。
・ウシガエルは2箇所で観察された。コンクリートで護岸された池でも、身を隠せる場所があれば生息していると考えられる。
・ミシシッピアカミミガメは5箇所で観察された。アメリカザリガニと同様に水辺の種類や立地と関係なく観察された。
・オオフサモは松山、ホテイアオイは仙台と東京でのみ観察された。ミズヒマワリとボタンウキクサは観察されなかった。これらの水草類があまり観察されなかったのは、特定外来生物、要注意外来生物に指定され、公園での駆除が進んでいることが推測される。
なお今回の調査結果は、生物多様性条約第10回締約国会議 (COP10。開催期間: 2010年10月11日~29日)で日本自然保護協会から紹介される。
調査内容を「生きもの情報館」に登録している様子 |
自然観察員の説明を受けながら外来種を観察している様子 |
「生きもの情報館」のWebサイト |