Wolfson Microelectronicsは、スマートブックやタブレットPC、e-Bookリーダなどのマルチメディア携帯機器向けにモノリシック・パワーマネージメントIC(PMIC)としてパワーマネージメント・サブシステム「WM8325」を発表した。すでにサンプル出荷を開始しており、8mm×8mm×0.85mmの81lead QFNパッケージで提供される。

パワーマネージメント・サブシステム「WM8325」のブロック図

同製品は、4個のプログラマブルDC/DCコンバータを搭載しており、うち1個は最大出力電流2.5Aを実現している。また、11個のLDOレギュレータのうち4個は、低ノイズかつ高精度なアナログ電源サブシステムを提供している。

さらに、熱性能の向上および寄生素子の削減を目的に設計され、最適化が図られたQFNパッケージにより、4層構造のプリント基板(PCB)の採用が可能。すべての高電流パスに大きなPCBトラックを使用することができるため、過渡応答性能を向上させることが可能となっているほか、DC/DCテクノロジが連動することで、前世代のPMIC DC/DCコンバータと比較して5%以上の効率(出力電流1A 時)の向上が可能となっている。

加えて、レジスタマップやリアルタイムクロックといった常時オンのPMIC機能に電力を供給するほか、自動バックアップバッテリの切り替えを提供するオンチップレギュレータを搭載しているほか、12ビットのオグジュアリA/Dコンバータは、電圧検出や温度測定といった内部および外部双方のアナログ・サンプリングのアプリケーションをサポート。さらに、ワンタイム・プログラマブル(OTP)不揮発性メモリを搭載しているほか、セキュア・リアルタイムクロック(S-RTC)とアラーム機能を内蔵、低消費電力モードからシステムの起動が可能となっていおり、サブシステムに搭載された各機能をコントロール・インタフェース経由、あるいはレジスタおよびOTPで設定可能なGPIO経由で独立してパワーダウンすることも可能となっている。