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法人市場を狙うiPhone×クレジットカード決済『ペイメント・マイスター』

iPhoneをクレジットカード決済端末に利用するソリューションが登場した。フライトシステムコンサルティングは12日、iPhoneにカードリーダや決済アプリを組み合わせた『ペイメント・マイスター』を発表した。AIGエジソン生命保険での採用も決定している。

「ペイメント・マイスター」の特徴

片山圭一朗 フライトシステムコンサルティング代表取締役社長

ペイメント・マイスターは、iPhoneをモバイル用クレジットカード決済端末として利用できるようにする法人向けソリューション。「ハード、ソフト、決済センターが融合した、国内初のモバイル決済ソリューション」(片山圭一朗 代表取締役社長)。米mophieのクレジットカードリーダ付き専用ケース「Marketplace」のOEM版、フライトシステムコンサルティングが開発した決済アプリ「ペイメント・マイスター」、三菱UFJニコスの「ECカード決済サービス」の3者を組み合わせたサービスとなっている。対応カードブランドは、Visa/ MasterCard/ American Express/ Dinersなど。JCBもサポート可能としている。

保険外交員や宅配飲食業など、出先でクレジットカード決済用のモバイル端末を必要とする業種からの需要を見込む。同ソリューションによって、その場で購入者などのクレジットカードを読み取り、支払い回数の設定や決済処理の完了メールの通知などが行なえるほか、業務システムと連動した効率的な運用も可能になる。セキュリティ面では、米国でデビットカードに使われる暗号化方式「DUKPT」を採用。各種情報はiPhone上に保存されず、データはすべて決済センター上で復号化するなど高セキュリティを実現したとしている。

決済アプリの仕様は導入企業の要望に応じて定義できる。導入コストは、100台単位の場合、ハード、ソフト合わせて1台あたり4万円弱。決済センターの利用にあたり初期費用約10万円、月額5万円程度のほか、決済手数料がかかる。iPhone 3G/ 3GSに対応し、iPhone 4にも今後対応の予定。

金融機関での導入が決定

ペイメント・マイスターは、すでにAIGエジソン生命保険が営業担当者向けに導入することを決定している。同社CIOである二見通氏は「気にしたのは情報セキュリティ」とし、同ソリューションが金融機関が求めるセキュリティ強度を持つと説明した。

キーマネジメント方式「DUKPT」を採用し、高セキュリティを実現。iPhone紛失時は、決済センターからデジタル証明書を無効化するなどのセキュリティも提供

二見通 AIGエジソン生命保険 常務取締役CIO

今後の展開は「(モバイル決済の)デファクトスタンダードを目指していきたい」(片山氏)。利用者拡大を狙い、中国銀聯カードやICカードへの対応も進めていく。

(iPad*iPhone Fan)