10月7日(米国時間)のニューヨーク株式市場で、米Adobe Systems (ADBE)の株価が前日比11.50%アップの28.69ドルで取引を終えるという出来事があった。同日のAdobe株の動きを見ているとクロージングベル1時間前の米東海岸時間(EDT)の午後3時を境に急激に取引量と株価が上昇し始めていることがわかる。午後2時57分のタイミングで米Microsoft CEOのSteve Ballmer氏が米Adobeの本社オフィスにいるプレジデント兼CEOのShantanu Narayen氏を訪問して会合を持ったというニュースを米New York Timesが報じており、MicrosoftによるAdobe買収観測が出たことに起因する動きだとみられる。
NYTの記事のよれば、Ballmer氏は最近になりAdobe本社にいるNarayen氏のもとを訪れ、1時間以上の会合を行ったという。そのトピックの多くはAppleと、同社が主導権を握っている携帯電話市場でいかに戦っていくのかという話題で、そのための共同戦線持ちかけが話の骨子だったようだ。この共同戦線の部分の話題にはMicrosoftによるAdobe買収の可能性も含まれており、この部分に市場が大きく反応したと考えられる。Adobe株は7日の取引終了後も大きく動いておらず、原稿執筆時点の時間外取引で±1%以内の小幅な動きに収まっている。