楽天は10月5日、楽天市場の複数の店舗から商品を一括購入でき、それらをまとめて受け取ることができる新サービス「楽天24(らくてんトゥエンティフォー)」を開始した。スタート当初は生活雑貨および家庭用品に特化し、参加店舗は12店舗となっている。楽天 代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏は「私自身、"こんなサービスがあれば便利だな"と思っていたことが実現した。今後はさらにサービスを拡張し、楽天の中核事業に育てていきたい」と語る。

楽天 代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏。楽天24のネーミングは三木谷氏みずからが行ったという

楽天24のコンセプトは「楽天市場のくらしの人気アイテムをまとめてお届け」となっており、「ワンストップでの買い物」と「お得で便利な配送」が特長。専用サイトを通して、楽天市場の中でも人気の高い商品を複数の店舗から一度に購入/決済可能になっている。配送も複数店舗の商品がまとめて配達され、日時指定が可能なだけでなく、前日の正午までに注文すれば翌日配送される「あす楽」サービスに全商品が対応している(本州、四国のみ)。送料は全国一律240円だが、税込3,900円以上の買い物であれば無料になる。

扱う商品は、日用雑貨/文具、食品/飲料、化粧品/美容、ペット用品、キッズ/ベビー、衣料/服飾、園芸品/包装用品、家電消耗品など。日用品のほか、期間限定の目玉商品や季節商品などを随時掲載していく予定だ。「リサーチにより、1年の52週のうち、その週によく売れる商品が何であるかを我々は理解している。たとえば12月7日の週は年賀状印刷のためにインクジェットプリンタのインクが非常によく売れる。こういった商品をその時期にあった季節商品として提供していきたい」(楽天 執行役員 楽天市場事業副事業長 高橋理人氏)

複数の店舗が出店する楽天24の専用サイト。ユーザは別々の店舗の商品でも一括購入/決済が可能。配送も一括で行われる

現在、楽天24に参加する店舗は以下の12店舗。

  • 飲物屋
  • キラット
  • 激安 ディスカウントワン
  • 香水通販B-CAT.COM
  • 爽快ドラッグ
  • ペッツビレッジクロス
  • エレコムダイレクトショップ
  • グルメコーヒー豆専門! 加藤珈琲店
  • ケンコーコム
  • CosmeSpot コスメスポット
  • Nailyasan~ネイル&キラキラ小物
  • fam楽天市場店

商品カテゴリ、参加店舗数ともに、今後、随時増やしていく方針としている。

楽天 取締役常務執行役員の武田和徳氏は「楽天市場を利用しているお客様の購買時の負担 - 別々の店で購入した商品は別々に決済しなければならない、自宅に届くときも別々に届く、少額の買い物だと送料が高くつく、といった非効率性をできるだけ改善するために考えられたのがこのサービス。送料も全国一律240円、もしくは無料という明快かつ低コストに抑えることができた。お客様にとって送料というのはアンノウンファクターであり、ここを明快にしたことで他社との差別化要因になると思っている」と語る。

対象となるターゲットは、子どもをもつ主婦、共稼ぎのカップル、都会で一人暮らしをしている若年層/老年層など。武田氏は「スタートしてから1カ月後くらいには、1万5,000から2万オーダーくらいを得られるようにしたい。購入回数が多いユーザほどこのサービスの良さがわかると思う」としている。

楽天24がターゲットにする層は「簡単に早く買い物を済ませたい」人びと

楽天24の物流倉庫に商品を"預かり在庫"として保管、複数店舗の商品をここで集約する。楽天はユーザからの注文に応じ、梱包する。倉庫業務は佐川グローバル、配送はヤマト運輸が中心となって行う

最初は日用品や家庭雑貨が中心だが、近い将来、取扱商品を拡大していく予定とのこと