ルクセンブルグSkypeは10月4日(現地時間)、新CEOに米Cisco Systemsの上級副社長であるTony Bates氏を任命したことを発表した。ライバル企業からの引き抜きとなり、同社はいよいよIPOに向けて動き出したようだ。
Bates氏は通信とインターネット業界で20年の経験を持ち、現在はCiscoでエンタープライズ、コマーシャル&スモールビジネス部門でシニアバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャを務めている。これまで、約1万2,500人の従業員を抱え、年商200億ドルの事業部を率いた経験を持つという。Ciscoの国際戦略にも関与しており、事業開発、ビデオ、エンタープライズ事業などのカウンシルも務めるほか、You Tube、オンラインビデオ会議サービスの米TokBoxなどのボードメンバーも務める。
SkypeのCEOには10月末に就任し、取締役会にも加わる。その間、暫定CEOはCFOのAdrian Dillon氏が務める。
Skypeは2005年に米eBayに買収されたが、eBayは2009年に米Silver Lake、米Andreessen Horowitzなどの投資グループにSkypeを売却、現在IPOに向けて準備を進めている。これまでCEOを務めたJosh Silverman氏の下、モバイルを中心に拡大戦略を取ってきた。現在、登録ユーザー数は5億6000万人と、2007年からオンラインユーザー数は倍増し、デスクトップやモバイルでサービスを拡充し、米Avayaや米Verizonなどと提携も交わしている。