IDC Japanは10月5日、国内ITサービス市場予測を発表した。それによると、2010年の国内ITサービス市場は前年比1.3%減の4兆9541億円で、2年連続のマイナス成長になる見通し。マイナス成長の要因としては、海外経済の減速や円高の影響が挙げられている。

国内ITサービス市場予測

IDC Japanでは、2011年以降に市場が再成長するとの見方を示しており、2014年の国内ITサービス市場規模を5兆4658億円、2009年~2014年の年間平均成長率を1.7%と予測している。

同社は今後の見通しについて、「これまで凍結されてきたシステム更改や、M&Aによるシステム統合、環境対応や国際会計基準対応などのコンプライアンス投資も成長を後押しすることになるでしょう。また、これを機にプライベートクラウドの構築、パブリッククラウドサービスの積極的な利用を進める企業も増えてくるとみられます。ただし、企業の中にはITサービス支出を成長分野である海外に振り向け、国内向けの支出は横ばいとするところもあり、2011年以降の成長率は決して高いものとはいえません」と分析している。