エプソントヨコムは、独自技術であるQMEMSによる水晶ジャイロセンサで得た技術を基に、高精度・高安定・小型化を実現した「慣性計測ユニット(IMU:Inertial Measurement Unit)」の開発を進めていることを明らかにした。
開発中のIMUは、±300deg/sのジャイロセンサ3軸と±3 Gの3軸加速度センサを搭載した小型IMUで、角速度においては~6deg/hrのバイアス安定性と、~0.24deg/√hrの角度ランダムウォーク性能を実現している。これは、代表的な従来製品に比べ、それぞれ、約4分の1、約8分の1の高安定・高精度となると同社では説明している。
また、高精度補正技術の採用により、動作温度範囲内~0.005(deg/s)/℃のバイアス温度安定性を実現。この特性についても、代表的な従来製品に比べて、約2分の1の安定度となるとしている。
産業・工業システムのモーション解析・制御、移動体制御、振動制御・安定化といった用途に向けて開発を進めており、こうした高安定、高精度、小型と言った特長が産業・工業用途の新しい応用やアプリケーションの差別化を容易にするものと同社では期待を示している。
なお、同製品については2011年4月に開発サンプルの提供が予定されている。