三菱化学は、リチウムイオン電池用負極材を中国にて製造するため、2010年10月に現地製造販売新社を設立することを決定したことを発表した。

同新会社は、同社出資の球形化黒鉛製造合弁会社である「青島菱達化成」に隣接して設立、これにより原料球形化黒鉛から製品負極材までの一貫生産体制が整えられることとなる。

新会社の社名は「青島雅能都化成有限公司(仮称)(英語名:QINGDAO ANODE KASEI)」で、資本金は9230万人民元(約12億円)、設備投資額は検討中ながら約20億円を予定しており、製造能力は年産で4000tとなる見込みで、2012年3月からの営業運転を予定している。

なお、同社はリチウムイオン電池の主要4材料(電解液・負極材・正極材・セパレータ)のすべての生産能力増強を進めており、同4材料の2010年度売上高見込み170億円を2015年度には4材料合計で800億円まで拡大する計画としている。