ITホールディングスグループのTISとインテックは9月29日、同グループが推進するクラウドテレフォニー事業の第2弾サービスとして、Web/電話連動型顧客接点強化サービス「Call クレヨン」を12月より共同で提供開始することを発表した。

同グループのクラウドテレフォニー事業の第1弾のサービスとして、SaaS 型着信管理サービス「Callノート」が7月に発表されている。

Call クレヨンはPhoneCookieという独自技術により、Webと電話から得られるそれぞれのトランザクション情報を効果的に結び付け、それらを活用することで新しいビジネス価値を創造するサービス。

PhoneCookieとは、ユーザー識別やセッション管理を行うために利用されるCookieの概念を応用した技術だ。Call クレヨンは、「発信時刻」「通話時間」「閲覧中Web のURL」「個人ID」など、電話とWebが保持しているトランザクション情報を収集・結合し、PhoneCookieという形で一時的に保持する。Call クレヨンを利用する企業は同サービスが提供するAPIを介してPhoneCookieが保持する情報を用いて自社の顧客にサービスを提供できるようになる。

例えば、電話を受け取った側が電話番号をキーにPhoneCookieを参照することで、ユーザーの行動を把握したうえでアクションを取ることができるほか、コミュニケーションが継続する間、Cookieと同様にトランザクションの簡易な状態管理が行える。

また、コミュニケーションで活用されたPhoneCookieを、CRM/テキストマイニング/アクセス解析ツールといったビジネスアプリケーションや、ECサイトなどの顧客サービスアプリケーション、スマートフォンなどに伝播させて組み合わせることで、マーケティングや顧客接点の改善を図ることもできる。

利用料金は、発行電話番号数、通話数(PhoneCookieの利用数)、通話時間、同時アクセス数などの組み合わせによって算出される。1ヵ月当たり1万通話が発生するWebサイトの場合、1ヵ月当たりの料金は約100万円になる(この料金にはSIの費用は含まれない)。

Call クレヨンの仕組み