Tektronixの日本法人である日本テクトロニクスは、任意波形ジェネレータ (AWG)として「AWG7000Cシリーズ」「AWG5000Cシリーズ」の2シリーズを発表した。
2シリーズともに最新CPUを採用することで、従来のAWGシリーズに比べて波形生成時間を45%短縮することに成功している。そのため、膨大な量の波形を効率良く評価する必要のある高速シリアル設計やRF/マイクロ波設計など、性能が重要となるアプリケーションにも対応することが容易となった。
また、ダイナミック・ジャンプ、サブシーケンスなど、従来のAWGで評判が高かった機能も搭載しており、これらを活用することで、劣化した信号、歪んだ信号、異なる変調方式などを組み合わせ、複雑な波形を生成することができるほか、数式エディタも従来同様搭載しており、これにより必要な波形を数式から生成し出力することができるようになっている。加えて、新たにLEDバックライト・ ディスプレイの搭載およびMicrosoft Windows 7の採用により、快適な操作環境とセキュリティの強化を実現している。
さらに、AWG7000シリーズは、ダイレクト・シンセシスによって正確なワイドバンド波形を生成し、広帯域変調レーダや通信システムの開発エンジニアに最適なソリューションを提供することが可能。2GHz以下の帯域の任意波形ジェネレータと異なり十分な帯域を持つため、このようなRFアプリケーション、またそれ以外の用途でも柔軟な信号生成が行うことが可能だ。
また、高速シリアル設計などのアプリケーションにおいて、特性評価のために最高6Gbpsのシリアル・データ信号に正確にデジタル制御された歪みやノイズ、ジッタを加えた信号を出力することが可能。従来のパターン・ジェネレータやビット・エラー・レート製品などと違い、デジタル制御された精度の高い劣化信号を正確に出力できるため、マージンや問題をすばやく簡単に特定することができるようになっている。