Texas Instruments(TI)は、電力線通信(PLC)開発キット「TMDSPLCKIT-V2」を発表した。

同キットは、単一のハードウェア上で複数の変調方式ならびに通信プロトコルに対応するPLCモデムソリューションを搭載した開発キットで、システムの接続やモニタリング機能、また新しい機能の実装に必要なすべてが搭載されているため、開発者はメンテナンスコストを削減しつつ、システムの信頼性を高め、より環境に配慮した高効率の製品を開発することができるようになる。

搭載されるPLCモデムは、モジュラ型のソフトウェア・プログラマブルなソリューションで、独立したマイコン・モジュールやアナログ・フロント・エンド(AFE)モジュールと、アプリケーションや地域ごとに異なるさまざまな要求項目にも柔軟に対応可能なソフトウェア・フレームワークから構成されており、スケーラブルなデータレート(最大128kbps、単相)で、低圧から高圧用の電力線通信に対応している。

マイコン・モジュールは、リアルタイム制御で実績のある同社の「C2000」シリーズをベースにしており、AFEとシームレスにつながりながら、PLCモデムと通信するアプリケーション・プロセッサと情報をやりとりすることが可能だ。また、AFEモジュールは必要とされる機能を1チップに集積しており、設計に費やす時間、消費電力およびシステムコストを削減することが可能だ。

同キットの提供に併せて同社は、モジュレーション(変調)、プロトコルおよびアプリケーション開発の各部分をそれぞれ独立させたモジュラ型のソフトウェア・フレームワーク「plcSUITE」をロイヤリティフリーで提供しており、開発者がPLCモデムを使った評価や設計を、可能な限り柔軟に行えるようにしており、開発者は任意のプロトコル、アプリケーション、地域ごとに異なる要求項目を、製品に適用することが可能となるという。