米IBMは9月27日(米国時間)、非公開企業の米BLADE Network Technologiesを買収することで合意したと発表した。クラウド/仮想環境で高速なデータ伝送を実現するため、スイッチ分野を強化する狙い。金額は非公開、取引は2010年第4四半期に完了を見込む。

BLADE NetworkはカナダNortel Networksのスピンオフで、データセンター向けのイーサネットスイッチベンダー。スイッチのほか、クラウドやその他のワークロードを管理する仮想ソフトウェアも提供する。低遅延、仮想化対応などを特徴とし、ネットワークエッジで需要を動的に処理できるという。

IBMはBLADE Networksを買収することで、ストレージなどのリソースとサーバーを接続するスイッチ技術を取得、これを利用してデータの高速な伝送を実現する。IBMは今年、ワークロードに最適化されたシステム構想を打ち立てており、この構想をシステムネットワークレベルから補強すると説明している。

サーバーとネットワークを密に統合するBLADE Networksのソフトウェア技術により、多数の仮想マシン上で大規模なアプリケーションワークロードを動かすことができる。これにより、クラウドコンピューティング環境における大規模な仮想化のニーズに対応できるとしている。

IBMはBLADE Networksと2002年から提携関係にあり、「IBM System x/BladeCenter」の顧客の50%がBLADE Networksの製品を導入するなど、多数の共同顧客を持つという。