米IBMは9月23日(スイス時間)、ビジネス分析機能の提供を拡大すべく、スイス・ハンガリー・オーストリアの3ヵ国で分析ソリューションを提供するアナリティクスセンターを開設する計画を発表した。主として、新興市場を狙ったものと位置付けられている。
ビジネス分析は意思決定を支援する手段として関心が高まっており、同社はビジネス最適化と合わせて、2015年には160億ドルを売り上げる市場になると予想している。
同社のアナリティクスセンターはすでに、中国・北京、米ニューヨーク、ダラス、ワシントンD.C.、東京など7都市に設置されており、グローバルな分析ネットワークが敷かれている。新たに設置される3つのセンター(スイス・チューリッヒ、ハンガリー・ブダペスト、オーストリア・ウィーン)も、このネットワークに入ることになる。
チューリッヒのセンターは同社の研究施設内に設置され、リスク分析・財務分析・ブランド・レピュテーション分析・マーケティングなどにフォーカスするほか、高度な交通量分析機能なども取り扱う。ブダペストのセンターは歴史あるエトヴェシュ・ロラーンド大学内に設置され、What-ifシナリオ分析を同社内のサプライチェーンに応用し、アフターサービスのパーツを効率よく管理する手法などを研究する予定。成果は最終的に、ビジネスルール管理製品「WebSphere ILOG」に組み込まれる。