パナソニックは、マイクロフォーサーズマウントのレンズ交換式デジタル一眼カメラ「LUMIX DMC-GH2」を、10月29日から発売すると発表した。別売3Dレンズを装着することで3D静止画の撮影を可能としている。
パナソニック AVCネットワークス社 ネットワーク事業グループ DSCビジネスユニット企画グループの友澤泉グループマネージャーは、「パナソニックは、2010年は3D元年と位置づけるとともに、3D市場のリーダーとして、見る、撮る、残すという観点から3D対応製品を投入してきた。そのパナソニックが、3Dリンクの最後のピースとして投入するのが3D静止画を撮影する一眼カメラ。これにより、静止画も3D時代に突入することになる」と語った。
別売3Dレンズ「H-FT012」は、2つレンズを搭載した12.5mmのパンケーキレンズ。焦点距離は65mm相当で、60cmから14メートルで自然な3D静止画を撮影できる。「レンズを付け替えるだけで、2Dレンズと同じ感覚で、手軽に3D静止画を撮影できるようにした」(同)という。
左右のレンズで撮影した画像をセンサーでひとつの3D画像として生成。MPF(マルチピクチャーフォーマット)で保存し、新3DフォーマットMPOと、2D表示が可能なJPEGで同時記録。3D対応テレビでは3Dで再生し、通常のテレビで撮影する際には2Dで再生できるようにしている。
「3DビエラとGH2を購入したユーザーの全員には3Dレンズを購入していただけると考えている。GH2購入者の1 - 2割程度のユーザーに3Dレンズを購入していただきたいと考えているが、どれぐらいの比率になるのかは、正直なところわからない」としている。既発売のGシリーズはエンジンが異なるため、3D対応はできないが、G2のみファームウェアのバージョンアップで対応可能になるという。
LUMIX DMC-GH2は、新開発の4/3型有効画素1,605万画素LiveMOSセンサーを搭載。さらに、画像処理エンジン「VenusエンジンFHD」を採用したことで、画質の向上を図っている。また、世界最速となる約0.1秒AFの実現、秒5コマ連写、秒40コマ電子シャッター撮影機能を搭載。動画撮影では一眼カメラ初のセンサー出力60コマ/秒によるAVCHDハイビジョン映像撮影が可能になる。
「新大型センサーと高性能エンジンを採用したことで、ワンランク上の高画質を実現できる。また、暗い場所でもノイズを抑えた高画質を実現するISO 12800への対応、白トビや黒ツブレを抑えて豊かな階調性を実現するインテリジェントDレンジコントロール、エッジの効いた自然でシャープな映像を実現する新・超解像度も、今回の新製品での大きな特徴となっている」という。
さらに、ファインダーには視野率100%、倍率1.42倍の新開発153万ドット相当のライブビューファインダーを採用。背面の可動式3型液晶モニターは従来製品に比べて25%の色再現性の向上を図った新開発のタッチパネル式46万ドットパネルを採用している。
新製品の価格はオープンプライスだが、市場想定価格はボディのみのDMC-GH2が10万円前後、14-140mm(35mm判換算で28-280mm)の望遠ズームレンズを付属したDMC-GH2Hは15万円前後、14-42mm(35mm判換算で28-84mm)の標準ズームレンズを付属したDMC-GH2Kは11万円前後。また、別売3Dレンズ「H-FT012」は標準価格が2万6,250円。そのほか、新交換レンズとして、14mmパンケーキレンズ「H-H014」(希望小売価格4万9,875円)と、100-300mm超望遠レンズ「H-FS100300」(同8万850円)も発売する。