欧州委員会(EC)は9月15日(ベルギー時間)、研究者向けにコンピュータリソースを提供するグリッドプロジェクト「EGI-InSPIRE」を発表した。約20万台のデスクトップPCでグリッドを構築し、気候変動などの大規模な処理のニーズに答えるという。

EGI-InSPIREは、欧州の研究者にコンピュータリソースを提供するためのグリッド構築プロジェクト。欧州30カ国にある300以上の大学や研究施設が参加、アイドル状態にあるPC約20万台を高速ネットワークで結び、巨大な分散コンピューティング環境を構築する。金額にして7,300万ドルのプロジェクトで、EUは今後4年で2,500万を投資し、残りは各国のグリッドイニシアティブが負担する。

デスクトップコンピュータは60 - 85%がアイドル状態にあり、これを活用することで、消費電力とコストを削減しつつ、研究者にパワフルなグリッドを提供するとしている。グリッド全体の管理はオランダの本部で管理され、気候変動、環境、エネルギー、ヘルスケアなどの分野での研究に利用されるという。