富士通とCA Technologies(以下、CA)は9月16日、運用管理分野における両社の製品を相互にOEM販売するための戦略的協業契約を締結したことを発表した。富士通はCAの「CA Application Performance Management(CA APM)」を日本市場で販売し、CAは富士通の「Interstage Business Process Manager Analytics」をCAブランドにて世界市場で販売する。
富士通が日本国内で販売することになる「CA Application Performance Management(CA APM)」は、アプリケーション性能を"見える化"することを目的としたソフトウェアで、Webサービスの稼働状況の監視だけではなく、レスポンスを可視化することが可能。これによって「どのサーバのどのアプリケーションが問題となっているのか」といったボトルネックがひと目でわかるようになり、トラブル解決にかかる時間を大幅に短縮することができる。
富士通はCAに「Interstage Business Process Manager Analytics」を提供。CAは富士通に「CA Application Performance Management(CA APM)」を提供する |
なお今回の相互OEMでは、富士通は「Interstage Business Process Manager Analytics」をCAに提供。CAは同製品を"CAブランド"(製品名「CA Business Process Performance Analytics(CA BPPA)」)でグローバル市場で販売する。
東京 浜松町にある「富士通トラステッド・クラウド・スクエア」で開催された記者説明会において富士通 ミドルウェア事業本部 本部長 新田将人氏は、今回の協業の目的について説明。両社はこれまでにも長らく協業関係にあったが、「グローバルサービス基盤の強化」「運用管理分野の強化」「クラウドに向けた新たな取り組み」といった3つの狙いを背景として、長期的なビジョンに基づく新たな協業契約を締結するに至ったとした。
また、CA日本法人 代表取締役社長 バスター・ブラウン氏は、「ITサービスプロバイダーとして世界3位、日本で1位の富士通と、今後は長期的なビジョンで市場ニーズに対応していく」としたほか、「SOA技術のリーディングカンパニーである富士通との協業を深めることで日本での市場機会を拡大するとともに、新たな製品やサービスの開発を促進したい」という考えを示した。
CA APMは国内では10月末日より提供が開始される予定で、販売価格(「CA APM 9 プロセッサライセンス」)は162万5,000円(税別)。動作OS(管理サーバ)はWindows Server 2008/Windows Server 2003/Red Hat Enterprise Linux 5/Solaris10/Solaris9となっている。