Actelは、同社FPGAの一部が差分電力解析(DPA)防止機能付き暗号化コアに対応したことを発表した。対応したのは「SmartFusion」、「Fusion」、「ProASIC3」、および「IGLOO」の一部で、各デバイスを使用して設計する際に、IP Coresが提供するAES、GCM、またはECCの各知的設計財産(IP)コアを実装することで、DPA攻撃から秘密鍵を保護することが可能となる。
さまざまな機器が潜在的な攻撃者に晒される場合、意図しないサイドチャネル(電源ピンなど)や電磁放射による漏えいから機密情報を守るには、数学的暗号化だけでは不十分で、より強固なセキュリティを確保する必要があるが、Cryptography Research(CRI)のDPA特許ポートフォリオ・ライセンスを持たないFPGAでそれを行おうとすれば、IPコアを実装した後、CRIのライセンスを取得する必要があった。
Actelは、CRIの同ライセンスを持つFPGAベンダであり、同社のカスタマはこれらのIPコアを自身で設計したり、CRIの特許ライセンスを取得する必要はなくなるというメリットを享受できるようになる。
同ライセンスに対応した各FPGAはすでに受注を開始しており、これにより、同社はカスタマが前例のないセキュリティを備えた暗号化システムを構築できるようになると説明している。