IDC Japanは9月14日、国内携帯電話市場の2010年第2四半期(4月~6月)の出荷台数を発表した。これによると、同期の国内出荷台数は、対前年同期比0.5%増の967万台となり、同市場は前四半期に続き3四半期連続のプラス成長を記録した。
同市場がプラス成長を維持した要因として、「ソフトバンク向けiPhone、ドコモ向けソニーエリクソン製Xperiaのスマートフォン販売が好調であったこと」、「NTTドコモ、auKDDI、ソフトバンクモバイルの大手3社の積極的な新製品の投入」が挙げられている。
ベンダー別出荷台数シェアでは、今回もシャープがトップを獲得した。同社の獲得シェアは28.0%で、17四半期連続してトップとなった。第2位には、安定した出荷実績を続ける「らくらくホン」に加え、FOMA新機種での販売が好調な富士通が前四半期の順位を1つ上げてランクイン。第3位と第4位は僅差となったが、今年から合弁会社をスタートさせたNECカシオが販売が伸び悩んでいるパナソニックを僅かながら上回った。
2010年の見通しについては、「第3四半期は在庫調整などの一時的な調整局面に入る可能性が高いが、第4四半期から各社が新規スマートフォン端末を市場に投入し市場全体が拡大する可能性が高い。このため、2010年の年間出荷台数はプラス成長になる可能性がある」と、携帯電話&クライアントソリューション シニアアナリストの木村融人氏は分析している。
2010年 第2四半期 国内携帯電話出荷台数ベンダー別シェア 資料:IDC Japan |