ビーブレイクシステムズは9月13日、システム業界における景気動向をまとめたレポートを発表した。同社は自社で手がけたシステム案件などをもとに現場の目線で分析したシステム業界の景気動向を定期的に発信している。
インターネット、SI、広告業界などで基幹業務システムを検討する企業が増えており、7月以降増加傾向にあった開発案件は引き続き好調で、10月以降もほとんどのプロジェクトの継続が決定しているという。
また、昨年は景気の先行きの不透明感から原価管理システムの導入の投資判断を見送った企業が、今年に入り検討を再開したという話が多く、同社では企業のシステム投資意欲の高まりを感じるとしている。
一方、システム業界では企業の倒産やリストラなど暗い話題も出ている。実際に、大規模なリストラを行った大手SIベンダー、業歴のあるSIベンダーの倒産、給与遅配が生じているベンダーがいるようだ。これらの理由としては、「新卒の大量採用でエントリーレベルのエンジニアの大量の人余りが発生」、「新規事業などへの過大投資」、「長引く不況による金融機関が貸し渋り」などが、挙げられている。
エンジニアの単価は低水準の2割減という状況が1年余り続いていたが、やや上昇傾向にある。その背景には、業績不振によりリストラを行った元請けSIベンダーのリソース不足から、初級システムエンジニアの供給過多の状況が改善されて需要が急増していることがあるようだ。