Maverick Meerkatははたしてどこまで"型破り"なのか!?(イラスト ナバタメカズタカ) |
Ubuntuは今年の4月に2年に一度の長期サポート対象となるUbuntu 10.04 LTSを公開した。Ubuntu 10.04はLTS版でありながら、テーマや起動に変更が行われ、ソーシャルネットワークや音楽配信といったクラウド対応を強化したリリースとなった。
10月にリリースされるUbuntu 10.10(開発コード名: Maverick Meerkat)はLTS後、初の通常リリース。LTS版からどのような進化をとげているのか、現地時間9月2日に公開されたベータ版Desktop Editionをもとにレビューしてみたい。
インストーラのステップが改変
Ubuntuの特徴のひとつとして、初心者でも簡単にインストールできるよう配慮されている点があげられる。前回リリースでもLiveCDとインストーラの選択機能やキーマップの予測機能が追加されるなど、細かい部分ではあるがニューカマーへの気配りが覗けた。
今回リリースされたMaverick Meerkatではインストーラに大幅な手が加えられている。インストーラのUIは変わり、インストールステップも改変されている。インストール手順は、インストールに関するいくつかのチェックからはじまり、ディスクの割り当てをおこなった後にディスクに書き込み、その過程で時刻やキーマップ、ユーザーの設定をおこなうようになった。
インストーラのUIが大きく変更された |
新たにインストーラに追加されたチェック項目のステップでは、上部に対象のシステムがUbuntuをインストールするのに最良であるかのチェックが示されるようになった。調べる対象はディスクスペース、電源、ネットワークの3つ。また、下部ではMP3やFlashといったサードパーティ製のソフトウェアをインストールするか、インストール途中でアップデートのダウンロードするかをチェックマークで選択できるようになっている。ただ、チェックを入れてインストールしてもアップデートのダウンロードやサードパーティ製ソフトウェアは入らなかった。ベータ版のため、まだこの機能は実装されていないのかもしれない。
ほかにはインストーラのみの画面でも上部にパネルが表示されるようになり、左側上部に通知スペースが表示されるようになった。通知スペースにはサウンドや電源を操作できるようになっており、インストーラで言語を日本語に選択するとiBusも表示される。ただし、ベータ版にはかな漢字変換が入っていなかった。
テーマについてはUbuntu 10.04で採用した"Light"が引き続き採用されており、落ち着いた色合いとなっている。アイコンや背景が若干変更されているが、ベータ版であるため細部に関してはこれから変更される可能性もある。