Texas Instruments(TI)は、ローパワーRFを使用する各種リモート・コントロール(リモコン)アプリケーション向けに最適化された、IEEE802.15.4準拠SoC「CC2533」を発表した。すでに量産出荷中で、40ピンQFNパッケージにて提供され、1万個受注時の単価(参考価格)は1.99ドルとしている。

同製品は、2009年5月に発表されたSoC「CC2530」をベースに、特にZigBee RF4CE(Radio Frequency for Consumer Electronics)IC市場向けに設計されたデバイスで、ZigBee RF4CEの各種アプリケーションに最適化され、システム内でプログラム可能な64KBおよび96KBのフラッシュ・メモリのオプションが提供される。

また、消費電流1μAのスリープ・モードをはじめとした、柔軟性を備えた4種類のパワー・モードを搭載。これにより、従来のIRリモコンと比較して、少なくとも10倍の電池寿命を実現することが可能となる。

さらに、-97dBmの受信感度および7dBmの送信出力を提供するトランシーバを集積しているほか、5チャネルのDMA、23本のGPIO、2個のUSART、SPI、I2Cおよび4本のタイマなどの周辺回路を集積しており、より少ない周辺部品(BOM)でリモートコントロールシステムを構築することが可能となる。

加えて、同社では無償でダウンロードできるソフトウェア・スタックとして、ネットワーク・プロトコル「RemoTI」、リファレンス・デザインおよび各種ツールを供給しており、カスタマはシステム開発に必要なすべての要素を入手することが可能となっている。