Freescale Semiconductorは、同社「PowerQUICC II Pro」プロセッサポートフォリオを拡大、通信プロセッサ「MPC830x」ファミリを発表した。
同ファミリは、「MPC8308」「MPC8309」および「MPC8306/8306S」で構成され、いずれも相互接続性を有しながら、10ドル以下の価格で提供される。
4製品ともにPowerアーキテクチャに基づく「e300c3(MPC603eベース)」コアに、16KBのL1命令およびデータキャッシュ、IEEE754倍精度浮動小数点演算ユニット、デュアル整数演算ユニット、ならびにオンチップメモリ管理ユニット(MMU)を統合している。
MPC8309は、最大400MHzで動作が可能なシングルRISC QUICC Engine通信モジュール。最大266MHzで動作するECCサポート付き16/32ビットDDR2メモリ・コントローラや32ビット/66MHz PCI、16ビット/66MHzローカル・バス・インタフェース、USB 2.0(ハイスピード)、CAN×4、UART×4、拡張SDHCコントローラ、ならびに複数のFast Ethernet/HDLCポート/IEEE 1588をサポートする統合通信プロトコル×5など各種ペリフェラル・インタフェースをサポートしている。
MPC8306/8306Sは、最大266MHzで動作するシングルRISC QUICC Engine通信モジュール。最大266MHzで動作する16ビットDDR2メモリ・コントローラや16ビット/66MHzローカル・バス・インタフェース、USB 2.0(ハイスピード)、CAN×4、UART×4、拡張SDHCコントローラ、ならびに複数のFast Ethernet/HDLCポート/IEEE 1588をサポートする統合通信プロトコル×5など各種ペリフェラル・インタフェースをサポートしている。
そしてMPC8308は、最大400MHzで動作し、最大266/333MHzで動作するECCサポート付き16/32ビットDDR2メモリ・コントローラや16ビット/66MHzローカル・バス・インタフェース、シングルレーンPCI Express、USB 2.0(ハイスピード)、拡張SDHCコントローラ、ならびにデュアルGigabit Ethernetコントローラなどの各種ペリフェラル・インタフェースをサポートしている。
なお、MPC8308は現在、量産出荷中なほか、MPC8306/8306SおよびMPC8309は一部の顧客向けにサンプル出荷を開始している状態。1万個あたりの参考価格は、MPC8306の7.36ドルからMPC8308の9.94ドルまでの範囲となっている。また、各デバイスはそれぞれ2010年12月と2011年3月に量産を開始する予定となっており、単一のMPC830xキャリア・カードを同梱した評価キット「MPC830x-KIT)」参考価格499ドルで、各MPC830xデバイス向けのシステム・オン・モジュール(SOM)を269~299ドルで、リファレンス・デザイン・ボード「MPC8308-RDB」を参考価格299ドルで提供する予定としている。