Cypress Semiconductorは、同社のプログラマブルシステムオンチップ「PSoC3」および「PSoC5」ファミリ向けに、同社の統合開発環境(IDE)「PSoC Creator」に新機能を搭載したことを発表した。
新たなバージョンでは、コンポーネントごとのスリープおよび休止制御により低消費電力設計のサポートが改善されているため、設計者は性能に影響を与えることなく、チップの特定の部分のみへの電力供給量を減らすことができるようになる。
また、2つのLCDグラフィックコンポーネントが導入された。1つは、広く使用されているi8080インタフェースによってLCDパネルと通信するもので、もう1つはパネルを直接制御するもので、制御信号を駆動するとともに外付けSRAMのフレームバッファを管理する。
さらに、「CapSense」アプリケーションをその場でキャリブレーションするための独自のアルゴリズム「SmartSense」を追加。これにより、最終製品の製造が容易になり、性能の向上も図れるようになるという。
なお、PSoC3およびPSoC5向けには、コードサイズに制限のないフル機能の無料コンパイラも提供されている。PSoC 3用の「Keil PK51 Professional Developer's Kit」とPSoC 5用の「CodeSourcery Sourcery G++ Lite Edition」の両方が、PSoC Creatorの配布パッケージにバンドルされている。また、PSoC Creatorには、すべてのPSoC 3およびPSoC 5デバイスで提供されているオンチップJTAGとシリアルワイアデバッグ機能をサポートするビルトインデバッガも含んでおり、RTOS(リアルタイムOS)として、Keil RTX51 Tiny、Micrium μC/OS-III、SEGGER embOSなどをサポートしている。