リクルートのメディアテクノロジーラボは9月8日、第6回「Mashup Awards」(以下、Mashup Awards 6)の作品募集を開始したと発表した。

リクルート メディアテクノロジーラボ 局長の木村稔氏

Mashup Awardsは、その名の通りWebサービスのマッシュアップアプリケーションを対象にしたコンテスト。「Webサービス企業や開発者とともにIT業界の発展を」という基本理念の下、「Quality of Developer's Lifeの向上」、「Webサービスの発展」の2つを目的として掲げており、アイデア、完成度、デザインの3つの側面から審査が行われる。

今回は、56社が協力企業に名を連ね、179種類のAPIが提供されている。APIのジャンルも、地図や写真、動画、ブログなどのお馴染みのものから、Android、ゲーム、クイズ、クーポン、課金に至るまで多岐にわたっており、リクルート メディアテクノロジーラボ 局長の木村稔氏も「プラットフォームが充実し、多様なアプリを作れる環境が整った。どんな作品が出てくるのか楽しみ」とコメントした。

Mashup Award 6の開催概要は以下のとおり。

作品応募期間 2010年9月8日(水)~2010年11月8日(月)
授賞式 2010年12月4日(土)
賞金・賞品 ・最優秀賞 100万円 - 1作品
・優秀賞 10万円 - 4作品
・テーマ賞 5万円 - 12作品
・メディアスポンサー賞 副賞 - 各メディアスポンサーごとの賞
・協力企業賞 副賞 - 各社・各サービスごとの賞
・特別審査員賞 副賞 - 2作品
応募条件 参加協力企業が提供するWeb APIを少なくとも1つ利用すること
審査基準 ・アイデア : 独自性、新規性、優れた着眼点、発展可能性
・完成度 : 実用性、ユーザビリティ、エンタテインメント性
・デザイン : 芸術性、優れた表現技法

今回のMashup Awardでは、勝間和代氏、広瀬香美氏を特別審査員として迎え、それぞれ「勝間和代の人生戦略賞」、「Smile music Apploications賞」という賞を設けたほか、Leading Partnersによる「テーマ賞」が12、メディアスポンサーによる「メディアスポンサー賞」が10、APIを提供する企業による「協力企業賞」が56用意されている。優秀賞、最優秀賞を合わせると、実に83もの賞が授与されることになる。

特別審査員の勝間和代氏。「将来の目標を実現するためのプロセスを日々の生活に落とし込めるような自己啓発アプリを期待したい」とコメント。勝間氏の賞のお題は、同氏の人生戦略手帳と毎日発行されているサポートメールを題材として使うこと

特別審査員の広瀬香美氏。「音楽が楽しく簡単に拡散し、低迷する音楽業界を救ってくれるようなアプリがほしい」とコメント。広瀬氏が担当するUstreamの番組テーマ曲になっている「Friday Call Me」が提供されている

リクルート メディアテクノロジーラボ チーフアーキテクトの川崎有亮氏

リクルート メディアテクノロジーラボ チーフアーキテクトの川崎有亮氏は、多くの賞を用意したねらいについて、「これほどの数の賞が用意されているプログラミングコンテストは、おそらく国内にはほかにない。それだけ、何らかの賞を受賞できる可能性が高いということなので、開発者の方々にはぜひ積極的に参加してほしい。また、今回から一般ユーザーが応募作品に対して投票したり、コメントを付けたりできるWebサイトを公開するので、受賞を逃した方でもフィードバックを得られやすくなるはず」と説明した。

テーマ賞、メディアスポンサー賞の概要はMashup Award 6のWebサイトにて確認できる。なお、弊誌も「仕事を面白くするアプリ」をテーマにしたマイコミジャーナル賞を用意している。

また、リクルートは、Mashup Award 6の開催に合わせて、技術セミナーイベント「Mashup Caravan」、および日帰り開発合宿「Mashup Camp」も開催することを発表している。Mashup Campは、今回から新たに開催されるイベントで、中級以上の開発者が集まってチームでアプリケーションを開発するというもの。テーマの異なる日帰り合宿が6回開催される予定となっている。

発表会では去年の優秀作品も紹介。独立行政法人 科学技術振興機構の渡邊恵太氏と松田聖大氏が開発した「CastOven」は、電子レンジで温めている間、温め時間にピッタリの動画をYoutubeから拾ってきて流すというもの。受賞後、全世界の100以上のWebサイトで紹介されたという。

ワンパクの山健太郎氏が開発した「TRAVATAR」。現実世界ですれ違う人と次々とアバターを交換して、自分のアバターを旅させるというiPhoneアプリ。優秀賞の獲得をきっかけに、ワンパクに対するiPhoneアプリの開発依頼が大幅に増えたという。なお、山氏は第4回のMashup Awardで最優秀賞も獲得している。

リクルートでは、Mashup Award 6の目標として、応募者数1000人、応募作品数400点という数字を掲げている。いずれも過去最大になるという。