ルネサス エレクトロニクスは9月7日、100ギガビット・イーサネット(GbE)以降に対応するスイッチやルータなどのネットワーク機器向けメモリ4製品「μPD48011318」「μPD48011336」「μPD48011418」「μPD48011436」を開発、即日サンプル出荷を開始したことを発表した。サンプル価格はそれぞれ1万5000円で2011年4月より量産を開始、2012年には年間100万個の生産を計画している。
4製品ともに、独自の40nmプロセスによるeDRAM技術を採用したほか、高速メモリ製品の開発で得たノウハウを用いた回路技術を搭載。これにより、従来品である288Mビット Low Latency DRAM「μPD48288236」と比べ、メモリ容量を4倍の1.1Gビットに拡大させることに成功したほか、ランダムサイクル性能30%以上向上となる13.3nsを達成している。
また、動作周波数は同2倍となる800MHzとしながら、消費電力は従来品と同等の2Wに抑えることに成功しているほか、36ビットのデータ入出力を800MHzのDDRインタフェースで安定動作させるために、入出力回路の低電圧化およびグラフィックメモリなどで実績のあるハイサイド・ターミネーションを採用、動作安定化が施されている。
さらに、動作中の周囲温度などの変動を動的に補償するよう改良、入力信号端子の終端素子をチップに内蔵したオン・ダイ・ターミネーションに加え、データ出力時のノイズを低減するデータ・インバーション機能、セットメーカー側で入出力端子ごとの信号出力タイミングのずれを調整できるパー・ビット・デスキュー機能、プリント基板への両面実装時の配線長を容易にコントロールできるミラーリング機能などを搭載することで、動作信頼性を確保している。