NXP Semiconductorsは9月1日(オランダ時間)、車載ネットワーク向けのCAN/LIN対応次世代システム・ベース・チップ(SBC)製品「UJA107xA」ファミリを発売した。

同ファミリは、Audi、BMW、Daimler、Ford、Porsche、Renault、トヨタ自動車、Volkswagenなどの自動車OEMが要求するEMC(電磁両立性)性能を提供しており、これにより燃費の改善およびCO2の排出抑制が可能になるとNXPでは説明している。

また、「Watchdog」や「Limp Home」などのフェールセーフ機能を内蔵しており、自動車システムの安全性を向上させることが可能なほか、車体制御モジュール、エアコン制御、シート制御、電動パワーステアリング(EPS)、アダプティブライティングシステム、レインライトセンサ、パーキングアシスト、トランスミッションなどの自動車の用途に対応するため、電子制御ユニット(ECU)の性能、電力消費量、およびコストの最適化が図られている。

同ファミリは10以上のアクティブ・コンポーネントを1パッケージに統合することに成功しており、従来システムに比べ基板面積を50%以上削減することが可能だ。また、ECUの機能についても、1パッケージに内蔵することによる利点に加え、低消費電力性能や、セーフティ機能や特別なスタートアップ機能に対応し、かつサブシステムレベルなどモジュールごとの詳細な状況に対してのステータスをレポートするなど、システムに要求される固有の機能を提供することができる。

加えて、同ファミリは、CANコントローラを内蔵したマイクロコントローラと合わせて使用するよう設計されており、MCUを常に制御した状態で起動できるほか、CANを主要ネットワークインタフェース、LINインタフェースをローカルサブバスとして利用することで、電力・センサ関連の周辺装置を制御するネットワークアプリケーションをサポートすることも可能となっている。