シマンテックは8月31日、VMwareとの協業により仮想環境下における高可用性とストレージ管理を実現する製品「Symantec ApplicationHA」と「Symantec VirtualStore」を今年度中に提供を開始すると発表した。
「Symantec ApplicationHA」は、VMwareの統合管理ツール「VMware vCenter Server」と統合可能なソリューションで、仮想環境におけるアプリケーションの稼働状況を可視化できるほか、障害が発生したアプリケーションだけを再起動するといったことが可能になる。
対応するアプリケーションはOracle DatabaseやMicrosoft SQL Server、IIS、SAP ERPなど。VMwareの仮想環境においてリソースの動的割り当てを行うVMware DRS (Distributed Resource Scheduler)や、仮想環境の動的な移行(ライブマイグレーション)を可能にするVMware VMotionとの互換性も有する。
「Symantec VirtualStore」は、VMware環境用のストレージ管理ソリューション。仮想環境下でサーバとストレージを個別かつ安価な拡張を可能にする。同ソリューションは、Veritas Storage Foundationで使われているクラスタファイルシステムの技術がベースとなっており、主要なストレージベンダーのハードウェアに対応。拡張性とパフォーマンス向上を実現する。この「Symantec VirtualStore」も「VMware vCenter Server」との統合が可能。
都内で開催された記者説明会においてシマンテック・コーポレーション プロダクトマネジメント担当バイスプレジデント ドン・アングスパット氏はIDCの調査結果をもとに、「アプリケーションの可用性を確保すること」が仮想化サーバの管理に関する最大の問題点であると指摘。また、「仮想環境を導入した企業において、非効率性とパフォーマンス劣化がストレージ運用の課題となっている」とし、これらの問題に対する同社の解答が、今回発表された2つのソリューションであると説明した。
「Symantec ApplicationHA」の発売日は2010年9月30日から。価格は仮想マシン1台あたり8万2400円。「Symantec VirtualStore」は2010年度第4四半期(2011年1-3月期)に、サーバごとの価格モデルで提供開始される予定。