Actelおよび米RoweBotsは、Actelのインテリジェント・ミクスドシグナルFPGA「SmartFusion」向けに小型Linux互換OS「Unison」の提供を開始したことを発表した。これにより、開発者はSmartFusionを用いる際に、Linuxベースの組み込み設計を選択できるようになる。
Unisonは、一連のモジュール型ソフトウェア・コンポーネントで構成されており、Linuxと同様に、無料または市販のライセンス版で提供されている。Linuxの完全実装には、メモリー管理ユニット(MMU)を備えたCPUが必要で、組み込みLinuxではMMUは不要となるが、メモリ・フットプリントが大きくなるという課題があった。2社はこうした課題に対し、Unisonを用いることで、ハード・リアルタイム性能に関するPOSIXとLinuxの互換性、完全なI/Oモジュール、小さなメモリ・フットプリント、および容易に習得できるデバイス・ドライバのプログラミング環境を提供することが可能になると説明しているほか、FPGAおよびアナログ機能とのシームレスな統合が迅速かつ容易に行えるようになるとしている。
また、Unisonには、SoftConsoleを使用して、10分程度ですぐに動作するデモ用プログラムが30個以上含まれているほか、すべてのバージョンで標準のPOSIXテスト・スイートをはじめ、その他のテスト、開発、管理の方法で詳細なテストが行われており、高い信頼性と標準ベースの小型OSの使用を可能にしている。
なお、商用利用のUnison 4は、ActelのWebサイトから無料ダウンロードが可能となっている。同OSには、基本的な機能、ドキュメント、シリアルI/Oパッケージ、およびファイル・システムが含まれており、ソース・コード、ドキュメント、およびネットワーキングのさまざまなアップグレードを利用することが可能。また、Unison 5はRoweBotsから購入する必用があるが、こちらは拡張機能セット、複数のアドオン・モジュール、ロイヤリティ不要なライセンス、ソース・コード、ドキュメント、メンテナンス、コンサルティング・サポート、10分程度ですぐに実行できる30以上のデモなどを含む、商用利用バージョンのフルサポートが提供される。