雑誌『+DESIGNING』、雑誌『Web Designing』、『マイコミジャーナル』の3媒体が、様々なジャンルのクリエイターたちを100人連続で紹介していく新企画。第53回は、イラストレーターの上田みゆきが登場。
上田みゆきプロフィール
J.F.Kがアメリカ大統領になった年、福井県に生まれ、四歳の時、京都へ。美術学校では版画。その後、ポップアートに魅せられて東京へ。ある日、なにげなく使った筆ペン。その墨一色の世界に、自分の求めていた世界の入り口があった。日本の伝統的な美の世界と、宇宙につながっていく、ボーダレスな芸術の世界。大胆、明朗、デリカシー、洗練された色彩と墨一色による創造の混在。イラストレーター、立体のデザイナーとして作品多数。クリエイティビティー アニュアル アワード(USA)カレンダーデザインプラチナ賞(2008年)などを受賞している。オフィシャルWebサイトはこちら。
Q&A
――この仕事に就こうと思った年齢ときっかけは?
上田みゆき(以下、上田)「22才で玄光社のイラストレーション誌の『CHOICE』という公募が発足されて一回目と二回目に続けて選ばれたので、これはイラストレータになれるぞ!と調子にのったのがきっかけ」
――これまでで一番思い入れのある仕事は?その理由や思い出を教えてください。
上田「22才のときにハリウッドランチマーケットの社長の垂水ゲン氏に直接頼まれた絵のシリーズ。まったく制限なくだったので、思いっきりそのときの気分を描いた。それは、私の原点でもあり、未だに描いたものの中での『GOD』の位置を占めている」
――この仕事を辞めようと思ったことはありますか?また、そのきっかけは何ですか?
上田「最近。闘うこと、ガッツをもってやり続けることを終了することに決めた時におっそろしく全身くまなく皮膚に発疹が。その時、諦観する自分がいた。絵も描かず仕事もせず、何もしないでココロの穏やかな時間を過ごした時、もう、いいやと思った」
――これから取り組んでみたいこと、関わってみたい仕事は何ですか?
上田「なんでも。わくわくすることや、皆で楽しむことが仕事となるのがいいな。漠然としてるなー。いや、つまりイベントは楽しいです。人を集めて、座をもって楽しみを共有するはこれからもっと面白い。それとやっぱり店舗の内装の仕事は好きだ。2010年11月にオープンする羽田国際空港のイタリアレストラン『エッセ.ドウェ』と、和食レストラン『すぎのこ』の内壁画を手がけますので、ヨロシクです! 建築デザイナーさんは小宮次郎氏で、これからいろいろコラボっていく予定です~。グッズもちゃんと作りたい」
――愛用している、思い入れのある道具や本、ものを教えてください。
上田「モノ、道具を大事にできない性格なんですが、一番参考にしている本は?って聞かれたら、コレ。淡交社の『日本の文様』の風月と花鳥。これが、なんとデザインが田中一光氏! もう、すごいかっこいい斬新デザインで文様を感動的に見せてくれる!!他の文様図説と全くちがうコンセプトだと思う。著者の昔の意匠ってすばらしいでしょ!スゴイでしょ!が、本に滲み出ているデザイン。文章も素晴らしい!それと京都書院からでていた『染織』という本」
――尊敬している人を教えてください。
上田「父と母」
――アイデアを練る場所、時間などを教えてください。
上田「寝ている布団の中」
――1カ月で仕事をしない日は何日ありますか?
上田「そもそも仕事がなんなのか?って話もある。まったく何にもしない日は少ないかと。仕事のイベントがてら遊ぶ、が多い」
――理想的なオフの過ごし方は?
上田「家のこと、ゆっくりあれこれして、庭仕事して、時間のかかる(例えば、皮から作る水餃子とか?)ご飯つくりながら、昼間からビール呑んだり。ちょこっと昼寝したり。はたまた家の気になってるところを修繕&DIYするとか」
――趣味やコレクションなど、いま、個人的にハマっていることを教えてください。
上田「野菜酵素ジュースを手作りするとか、梅酒つくる、たんぽぽ茶つくる。土いじり全般。香席。陶器つくり、川端康成。(もの、たべもの、のみもの、Web、本等なんでも可)」
――お酒を飲みますか?週何日、どのくらいの量を飲みますか?
上田「一日、二人でビール大瓶一本&甘いチューハイ350ミリリットル。を週三日くらい。今年皮膚疾患が出て以来、調子悪いときに呑むと、痒いというバロメータが。なので様子見ながらですね」
――同業でよく飲みにいく、食事をする人は誰ですか?
上田「食事は家族と。呑みにいくが、滅多にないが、相棒含めなぜか音楽やっている人とが多い。ウチに集まって会をするのが時たま。最近はウチ飲みかな」