NECは8月24日、同社のコミュニケーションロボット「PaPeRo」が、国立障害者リハビリテーションセンター研究所が開発した、認知症者の自立生活を支援する「対話型情報支援システム」に採用されたことを発表した。
PaPeRoは認識技術やセンサー・カメラなどを備えており、顔認識機能により人の顔を見分けて名前を読んだり、話しかけたりする。
同システムは、コミュニケーション機能を持つロボットとの対話を通じて、注意力や理解力が低下した認知症者に効果的に情報を提供したり、日常生活行動を促したりして、自立生活を支援するもの。
PaPeRoの音声認識機能や音声発話機能を利用して、同システムでは、対話を開始させる「注意喚起」、支援内容を予期させる「先行連鎖」、情報を知らせる「情報伝達」、対話の終了という4つのプロセスから構成される対話機能を提供する。
同研究所は、同システムの実証実験を昨年10月より実施しており、システムから提供される情報により、「外出前にトイレを済ませる」、「ヘルパーを玄関で出迎える」、「薬を決まった時間に飲む」などの行動を促し、認知症者の自立生活支援に役立つ可能性があることを実証している。