米Hewlett-Packard(HP)は8月23日(米国時間)、ストレージベンダーの米3PARに買収提案を行ったことを発表した。3PARを巡っては、ライバル米Dellが先日買収提案を行ったと発表しているが、HPは今回、Dellの提示価格に33.3%のプレミアムを付け、1株あたり24ドルを提示した。今後争奪戦にもつれ込むか、Dellや3PARの動きが注目される。

3PARは、高度な拡張性、ジャストインタイムのプロビジョニングなどの特徴を持つストレージソリューションベンダー。仮想化を活用し、効率性の高い"ユーティリティ"ストレージを標榜している。主力製品は「3PAR InServ Storage Server」で、TCOや管理コストなどを大幅に削減できるという。

Dellは8月16日、同社をTOB(株式公開買い付け)による買収で合意したことを発表していた。買収金額は1株当たり18ドルで、総額は11億5000万ドルとしていた。

HPは今回、Dellの買収提示金額を33.3%上回る、1株あたり24ドルを提示した。総額約16億ドルとなる。取引は現金で行い、財務上の条件を一切付けないという。HPの取締役会は合意しており、3PARの取締役会の合意を得られれば、2010年中に手続きは完了するとしている。

HPは買収の狙いについて、次世代のインフラ/クラウド戦略「Converged Infrastructure」強化のためと説明している。