東京エレクトロン デバイス(TED)は8月24日、日本電業工作が開発した高速光インタフェースボード「TD-BD-FMC-FPGA-IO」の販売を開始したことを発表した。
大量の画像データを扱う医療機器やCAD/CAMデータを扱う加工機、プロセス微細化やOPC(Optical Proximity Correction)の複雑化などによる多量のパターン・データを送らなければならない半導体マスク製造装置などにおいて、ファイバチャネルを基幹ネットワークとしてではなく、システム内あるいはシステム間を接続するインターコネクトとして採用しようという動きが出てきている。
同製品は、Avago Technologyの12チャネル・パラレル・オプティックを搭載することで、送信・受信それぞれ30~78Gbpsでの通信を実現し、同様のインタフェースを搭載するシステムへのリアルタイムデータ転送を実現することが可能。また、ボードに添付したサンプルデザインおよび動作検証済みのMPOケーブルを用いることで、購入直後でもすぐに高速光通信検証が可能となっている。 さらに、VITAで規格化されたFPGAメザニンカードであるFMC(Rev1.1)に対応した基板デザインとなっているため、同社が提供するターゲット・アプリケーション向けのオプションボードや市販のFMCを使用することで、インタフェースの拡張が可能となっている。
FPGAにはXilinxのVirtex-5シリーズのFX/SX/LXのいずれかが選択可能で、Xilinxのエンベデッド・プロセッサ「MicroBlaze」に対応しているほか、Virtex-5 FX選択時はPowerPC 440も使用することが可能となっている。
価格は150万円(税別)で、オプションボードとしては、2チャネル高速AD/DAモジュールボード「TD-BD-2ch-ADDA」、4チャネル SFPモジュールボード「TD-BD-FMC-OPT4」、FMC専用延長基板「TD-BD-FMC-EXTENDER」などが用意されているほか、インタフェースにPCI Expressを持つFMCモジュールの販売も予定しており、サードパーティ製のボード含めて、多様な対応が可能としている。
なお、対象分野は、光通信、画像処理を必要とする防衛、航空、宇宙分野におけるレーダ無線システムなどの電子機器、医療機器、各種検査装置の先端技術研究所向けとしており、こうした分野に積極的に販売を行っていく方針としている。