ソニーは8月20日、1本のケーブルでデータ伝送と電源供給を可能にする信号・電源統合伝送技術「機器内ワンワイヤ・インターフェース技術」を開発したことを発表した。
従来のデータ伝送技術(左)と今回発表されたワンワイヤ・インターフェース技術 |
同技術は主にモバイル機器における可動部に適用することが目的とされており、これによって従来数十本で行われていた機器内配線を1本にまとめることが可能になる。
同社はこの技術を「デザインの自由度、信頼性や耐久性の向上に寄与する技術」として位置付け、早期実用化を目指す。
同技術では、映像、音声、制御信号等、複数種類の信号を時分割多重(通信回線を一定時間ごとに区切ることで、各時間ごとに別々のデータを送受信する方法)することによって1本のケーブルでの各種信号の双方向伝送が可能になったとされる。また、直流成分を抑圧しながら、使用する周波数帯域を抑えることで電源供給とデータ伝送の高速化が図られているという。
なお、アナログ部の試作チップについてはロームと共同で開発した。