NTTデータは8月16日、動画共有サイト事業者向けに、自社サイト上に投稿されるファイルに含まれるメディアコンテンツを自動的に特定し、第三者が著作権を有するコンテンツの不正投稿を監視する「コンテンツ特定サービス」の提供を開始した。
同サービスは、昨年10月より動画共有サイト「ニコニコ動画」に対して試験運用として提供されており、そこで得られた知見に基づいて新たに動画共有サイト事業者向けに展開するもの。
これまで、インターネット上の不正なコンテンツを削除する際は、必要に応じて動画サイト事業者側に依頼を行い、依頼に応じて削除を実施するのが通常だったが、同サービスを利用することで違法性を含むメディアコンテンツの流通を未然に防ぐことが実現される。
同サービスの仕組みは次のようになる。まず、動画共有サイト事業者は、NTTデータが提供する特徴抽出プログラムを用いて、対象となるコンテンツから特徴データを抽出し、NTTD探索設備に登録する。次に、動画共有サイトに投稿されるメディアファイルも同様に特徴データを抽出して、NTTD探索設備に送る。ロバストメディアシステムは、登録されたコンテンツが送られてきたファイルに含まれているかどうかを検出し、結果を動画共有サイトに返す。
特徴データの抽出と照合は、音と映像の両方によって行う。そのため、キーワード検知による判断とは異なり、ファイル名が変更されていた場合や多言語化されていた場合も検知することができる。