すっかり夏休みモードの今日このごろ。毎年のことであるが、この時期はWebメディア、とりわけ経営チャンネルのようなビジネス系は正直、PV的にかなり辛くなる。だが、今年は例年ほど落ち込みはひどくなく、むしろ、あまり良くない期間が続いた7月に比べ、やや上昇傾向にある。とはいっても、やはりお盆休みに入る企業が多いため、ネタ枯れは否めないところだ。アクセス数が多い記事を見てみると、海外企業の動向を扱ったものや、レポート、コラム系が目立つ。ニュースを追いかけるよりも、まとまった記事を時間のあるときにゆっくり読む傾向にあるようだ。
ではお盆休みの最中ではあるが、8月6日(金)から8月12日(木)までの経営チャンネル上位10記事を紹介していこう。
3位以下に大きな差をつけてワンツーフィニッシュを飾ったのは、旬のバズワードになりつつあるデジタルサイネージ関連のニュース。1位のデジタルサイネージ付き自販機が置いてある品川駅は、駅のあちこちにデジタルサイネージを見つけることができる。2位の大阪駅といい、やはりハブ機能をもつ大きなターミナル駅はデジタルサイネージの効果を図るには最適の場所なのだろう。これからもこの傾向は続きそうだ。
3位の楽天の決算記事、これは決算の内容よりも、明らかに楽天の社内英語公用語化のほうに興味をもった読者のほうが多かったようだ。楽天のこの施策に対しては、「そこまでしなくても…」という声もあり、正直、日本人記者が9割以上を占める日本企業(もっとも三木谷社長は日本企業をやめると公言)の会見で、なぜ同時通訳が必要なのだろう…という疑問はないこともない。だが、ある程度極端なことを行わなければ、純粋な日本人が世界に通用する英語を身につけることが難しいというのもまた事実だ。この英語公用語化がどこまで楽天に経営効果をもたらすのか、引き続き注目していきたい。
4位、5位にはかのHewlett-PackardのMark Hurd氏のセクハラ疑惑とCEO辞任がらみのニュース。OracleのEllison CEOはHurd氏と親しいテニス仲間であり、ビジネスのパートナーとしても信頼関係にあっただけに、かなり激しい口調でHPを非難している。Hurd氏のすぐれた経営手腕を惜しむのはEllison氏だけではない。多くのビジネス関係者がHurd氏の早い復帰を願っている。
6位と7位にはコラムがランクイン。6位は経営チャンネルおなじみの本多義則氏による英語コラム。今回はiPhone 4とTwitterがメインの話題だったせいか、いつもとは異なる読者層の方も多く見に来てくれたようだ。7位のコラムはお役立ち交通情報をさらにディープにお届けする新企画。ビジネスパーソンだけでなく、鉄道好きの方にもオススメである。両コラムとも、マニアックな切り口が人気の秘密なのかも。
今週のフォトグラフ
今回紹介するのは、6月30日に行われた楽天の海外事業戦略説明会のもよう。買収したBuy.comやPriceMinisterの幹部も同席している。このときは三木谷社長は英語で説明を行なっていたが、日本語の質問に対しては日本語で答えてくれていた。ところが今は日本語の質問に対しても英語でしか答えてくれなくなり、必然的に日本語の質問は減ることに……。英語が苦手な記者にはかなりツラいかも(しくしく)。