VoIPサービスのSkype(ルクセンブルグ)は8月9日(現地時間)、米証券取引所委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)を申請したと発表した。公開株式数や価格、上場の日程などについては明らかにしていないが、ハイテク企業が多く上場するNasdaq上場を目指す。

SkypeのWebサイト

SkypeはSECにForm S-1の登録届出書を提出した。IPOの主幹事は、Goldman Sachs、J.P. Morgan Securities、Morgan Stanleyが務める。IPOにより1億ドル調達を目指すという。

Skypeは「Kazaa」を開発したJanus Friis氏とNiklas Zennstrom氏が2003年に共同創業した。両氏らは2005年、米eBayに26億ドルで売却したがeBayは2009年、評価額27億5000万ドルで約65%の株式を投資グループSilver Lake Partners、Friis氏とZennstrom氏が共同設立したJoltid、Andreessen Horowitzらに売却した。

書類では、2010年6月時の登録ユーザー数は5億6000万人で、平均の月間ユーザー数は1億2400万人。このうち有料サービス利用者は810万人と報告している。1年前はユーザー数9100万人、有料サービス利用者数は660万人だったという。2010年前半(1月-6月期)の売上高は4億620万ドルで、純利益は1310万ドル。同社の売り上げは主として固定・携帯電話への有料通話サービス「SkypeOut」など。有料サービス利用者数は平均して、年間96ドルを支払っているという。

今後、全体ユーザー数と売り上げの拡大を図り、特にビジネスユーザーに焦点を当てていく。また広告やライセンスを通じて売上増を図るとしている。