東芝は、HDDにおける暗号化技術を応用した情報漏えい防止の新技術として、世界で初めて(2010年8月10日現在、東芝調べ)、HDDを取りはずしたときなどに記録データを自動で無効化する技術を開発したと発表した。今後、同社の暗号化機能付きHDDにオプションとして搭載していく予定だという。
新技術は、「暗号鍵」を搭載機器から取りはずすなどHDDへの電源供給が断たれた場合に自動で消去し、記録データを瞬時に解読不能とするもの。HDD内の記録領域を複数に分割し、各領域について「電源オフ時にデータを無効化する」、「電源オフでもデータは無効化せず暗号化状態で保護する」など属性の設定が可能だという。
従来の暗号化機能を搭載したHDDでは、搭載機器からの指示によるデータの無効化が可能たったが、新技術により、搭載機器からの指示がなくても自動的にデータを無効化できるため、同社ではパソコンやOA機器からのHDD盗難による情報漏えい防止策や、機器のリース期間終了時や廃却時などのデータ消去を簡単に行う方法として提案していく予定だ。