経済産業省(経産省)は8月9日、日本のロボット技術の革新と用途拡大および需要の喚起を促すため、将来の市場創出への貢献度や期待度が最も高いロボットを経済産業大臣賞として表彰する「第4回ロボット大賞」を実施することを発表した。
同ロボット大賞は、2006年から2008年に実施された「今年のロボット大賞」の趣旨を踏襲し、名称がリニューアルされたもの。そのため、今回は2006年の開催より数えて4回目とのことで、"第4回"という実施回となっている。なお、2010年度からは隔年開催となる。
募集期間は2010年8月9日から9月30日で、10月上旬に一次審査、11月中旬に2次審査および発表、11月26日に表彰式、11月26日~28日の期間において、日本科学未来館において一般公開およびシンポジウム、ワークショップなどが開催される予定。
募集対象となるのは、2008年9月から2010年9月の期間に日本国内で活躍したと思われるすべての"ロボット"のうち、審査委員に当該ロボットを十分に審査する機会が与えられるもの、また、それらを構成するロボット部品やソフトウェア。
ここで言う"ロボット"は、「"センサ"、"知能・制御系"、"駆動系"の3つの技術要素を有する、知能化した機械システム」のことを意味しており、カーナビや検索ロボットは除外されるものの、自動車や情報家電でも3つの技術要素を有しているものは対象となり、社会的必要性やユーザーの視点に立った評価、技術的先進性の評価基準に合えば、研究開発段階のロボットも対象となる。また、部品・ソフトウェア部門は"ロボット"に搭載可能なものと指定される。
応募対象となるロボットなどを自薦および他薦できるのは、個人または企業、大学、研究機関、団体で、グループでの応募も可能だという。応募者は、そのロボットの用途に応じた部門をエントリー(同一ロボットをベースとしてもハードウェアとソフトウェアにより異なる作業を行うものは別々のロボットとして扱われる。そのため、同一の2足歩行ロボットをベースとした介護用ロボットと組み立て・搬送ロボットはそれぞれ別部門に応募することができる)することが可能だ。ただし、主催者の判断でエントリーする部門が変更となる可能性があるという。
応募可能な部門は以下のとおり。
- サービスロボット部門(オフィス、家庭、公共空間などで各種サービスを行うロボット)
- 産業用ロボット部門(工場などの生産現場で製造の一部を担うロボット)
- 公共・フロンティアロボット部門(災害時の生存者探索、災害復旧、宇宙・深海調査など特殊な環境下で働くロボット)
- 部品・ソフトウェア部門(ロボットの一部を構成する部品又はソフトウェア)
応募方法は、公式Webサイトからエントリーを実施、自動返信メールにて「エントリー番号」が送信されるので、それを公式Webサイトよりダウンロードした「応募用紙」に各種必要事項とともに記入、ロボットの動作が確認できる「映像データ」(1分以内)と、ロボットの写真データ、会社概要、ロボットの概要が記載された資料(パンフレット)などをCD-RもしくはDVD-Rの1枚に集録し、その他資料と併せて事務局まで郵送することで完了する。なお、個人(個人事業者を含む)からの応募は2件が限度となるので注意が必要だ。