今どこにいるのか、何をしているのか、ちょっと誰かにひとこと言いたい……そんなときにさっと短い言葉にしてつぶやけるサービスが流行っている。手軽に情報を発信できる"つぶやき"はネットユーザの心を掴み、今では情報発信、情報伝達、情報収集の重要な一手段となっている。

現在、Twitterをはじめ多くのSNSでつぶやき機能が提供されている。これらつぶやき機能は手軽に言葉を発言できる反面、独自仕様であるため、複数のアカウントを保持しているユーザにとってそれぞれ個別につぶやかなければならなくなる。また、つぶやき機能を使って情報収集をしたい場合、タブブラウザで個別に立ち上げたり、専用のクライアントツールを複数動作させておくといったことをしなければならない。

これら問題をてっとりばやく解消するツールがある。それが本レビューで紹介するHootSuiteだ。HootSuiteは1つのWebサイトから複数のソーシャルネットワークを一元管理できるソーシャルネットワークサポートツール。Twitterをはじめ、Facebook、LinkedIn、MySpace、WordPressなどさまざまなSNSに対応している。

基本的な使い方

HootSuiteの導入はいたって簡単。Webアプリケーションであるためインストール作業は必要ない。HootSuiteの公式ページにアクセスしてアカウントを作成し、登録したメールに送られてくる確認用コードを入力するだけで登録が完了する。サイトは英語だが言語選択で日本語を選択できるようになっている。

HootSuiteでアカウント作成。日本語も通る

アカウントが作成された

登録完了後、最初にTwitterのリツィートの方法を求められ、旧来のRT方式か公式のリツィート方式を選択する。次に管理したいSNSをHootSuiteに追加する。アカウントを追加すると設定画面が表示され、SNSの項目に追加したアカウントが表示される。

SNSを追加する。リストにmixiやGREEがないのが残念!

設定画面を終了させれば、HootSuiteでSNSの管理ができるようになる。HootSuiteのユーザーインタフェースは、上にメニュー(フクロウのアイコン)、メッセージ作成バー、検索(Twitter)が用意されており、その下にSNS別にタブが用意される。タブを選択すればSNSの情報が見れるようになる。

これでHootSuiteする準備は完了!

HootSuiteの便利なところ

HootSuiteの便利な点は、Twitter限定だが複数のタイムラインを一覧で表示できるところにある。HootSuiteではタブ内に"ストリーム"と呼ばれる機能を使ってタイムラインを表示できるようになっている。ストリームを追加することで自分のタイムライン、Mensions、DirectMessage、Sent Tweets、Pending Tweetsなどを表示できる。また、検索、キーワード、リスト別にストリームを作成することもでき、日本語に対応しているので日本語検索も可能。

複数のタイムラインを一覧表示できる

メッセージ作成バーを使って一度に複数のSNSに同時につぶやくことができる。HootSuiteのつぶやき機能には、URLの短縮やイメージやファイルの添付、下書き保存といった基本的な機能が備わっている。さらにつぶやき先のSNSアカウントを選択できたり、つぶやきの予約といった便利な機能も用意されている。HootSuiteを使うことで特定のSNSだけにつぶやいたり、指定した時間に入力したつぶやきを送信することができる。

メッセージ作成バーには、URL短縮やイメージ添付などの機能もある

メッセージのタイマー予約もできる

ほかにもチーム機能、RSS/Atomフィード、タイムラインごとのフィルタ機能、短縮URLのクリック統計、テーマの変更といった機能が用意されている。特にチーム機能はビジネスシーンに向いている。チーム機能を使うことでSNSの枠に捕らわれずにコミュニケーションできたり、RSSやつぶやきといった情報を共有することができる。

おススメめはチーム機能! SNSをまたいだコミュニケーションが可能に

mixiやGREEに対応すれば、HootSuiteは最強?

HootSuiteを利用するにはアカウントを取得しなければならないが、Webベースであるためインストールする必要がなく、メンテナンスの必要もない。また、タイムラインを複数表示できるので情報伝達の速いtwitterにおいて情報収集ツールとしても役立てることができるだろう。

ただ、少し残念なのがmixiやGREEに対応されていないことだ。日本でしかユーザがいないmixiやGREEに対応していないことは仕方がないといえるが、これらSNSに対応されれば日本でHootSuiteを使うユーザがもっと増えるだろう。

少なくとも現状としてHootSuiteはTwitterクライアントとしては充分に使えることに違いはない。もしTwitterの利用方法に迷っている方は一度試してみてほしい。また、iPhone/iPod Touch、Android用のHootSuiteアプリ、Chrome/Firefox拡張なども開発されているので、興味のある方はこちらも試用してみるのもよいだろう。