三菱電機は、単結晶Si太陽電池セルを採用し、標準モジュールで200W出力を実現した無鉛はんだ太陽電池モジュールを開発、10月20日より販売を開始することを発表した。

200W出力を実現した単結晶Si太陽電池セルを用いた「無鉛はんだ太陽電池モジュール」

同モジュールは、従来の多結晶Si太陽電池を用いた太陽電池モジュール比で1枚あたり約5%の出力向上を実現、結果として標準モジュールで200Wの出力を実現している。

また、単結晶Si太陽電池セルは、発電効率の向上とともに電流値も上昇するため、セル内の電気抵抗が増加しエネルギーロスが大きくなるという課題があったが、同社技術である細線化した4本バスバー電極を活用することで、電子の移動距離を減らしてセル内の電気抵抗を低減、出力性能を向上することに成功している。

さらに、正方形・台形などのモジュールもラインアップ。狭小屋根など設置面積に制約がある場合でも、発電電力量を増やすことが可能となり、例えばモジュール18枚を設置した場合では、多結晶Si太陽電池モジュール比で180Wほど出力向上が可能となる。

加えて、モジュール背面に装着したプロテクションバーにより積雪1.5m(傾斜角22°以上で設置した場合)以下の多雪地域への設置が可能なほか、耐候性・耐湿性・密閉性に優れた3層構造バックフィルムや耐蝕性めっきを施したフレームやネジ類を採用したことで、塩害地域(直接塩水がかかる重塩害地域を除く)でも専用のモジュールや架台などを必要とせず、標準品のまま設置することが可能となっている。

なお希望小売価格は標準モジュール(公称最大出力200W)で13万4400円、正方形モジュール(同100W)で7万2765円、台形モジュール(左右ともに100W)で7万9380円となっており、4モジュール合計で年間10万台の販売を計画しているという。

各モジュールの主な仕様