宇宙航空研究開発機構(JAXA)相模原キャンパスの一般公開が7月30日(金)、開催された。今年の展示の目玉は、何と言っても帰還した小惑星探査機「はやぶさ」の再突入カプセルだろう。

相模原キャンパスの正門前。右奥の相模原市立博物館からの行列がここまで続いていた(30日10時過ぎ)

「はやぶさ」のカプセルが展示されているのは、相模原キャンパスの向かいにある相模原市立博物館。一般の写真撮影は禁止されているものの、前面ヒートシールド、背面ヒートシールド、インスツルメントモジュール、搭載電子機器部、パラシュート、エンジニアリングモデルの6点が公開されており、来場者はわずか2mほどの距離から見ることができるようになっている。

再突入カプセルの展示室。歩きながら見るようになっている

上記の6点はそれぞれケースに入れられて展示されていた

この6点のうち、試験用のエンジニアリングモデル以外は、実際に小惑星イトカワまで行ってきて、オーストラリアに落下した実物。内部のサンプルキャッチャーは現在、イトカワで採取した微粒子が入っているのかどうか精密に調査をしているところであるが、それ以外の部分が初めて一般に公開された。

ここで31日(土)まで展示をしたあと、8月2日(月)~6日(金)に筑波宇宙センター、8月15日(日)~19日(木)に丸ノ内オアゾ1階○○広場でも公開される予定。

平日にこれだけの人達が集まるあたり、全国で沸き上がっている「はやぶさ」フィーバーのすごさと言えるが、明日はさらに大勢の人出が見込まれる。日傘や帽子、飲料水などの熱中症対策も忘れずに出かけて欲しい。

相模原キャンパス側も例年にない大混雑。昨年は初日に4,320人、2日目に9,268人だったが、今年は初日だけで2日間の合計を超えそうな勢いだ。各所に行列ができているので、もし明日来場する予定であれば、なるべく早く来るなどして、混雑を避けるようにした方が無難だろう。

相模原キャンパスの会場レイアウト。JR淵野辺駅から無料シャトルバスも出ているが、歩いても15分ほどだ

第1会場の「はやぶさ」実物大模型は大混雑。この場所は普段も公開されているので、無理する必要はないかも

第1会場前には、「はやぶさ」コーナーへの行列ができていた。それ以外の展示であれば、並ばずに中に入れる

第1会場2Fの天文衛星の展示コーナー。ちなみに「はやぶさ」再突入時、この部屋はプレスルームとなっていた

第3会場では、イオンエンジンの運転が見られる。しかしこちらは2日目のみの公開とのこと

中庭には、「はやぶさ」の"野良展示"も。ここでは、アンテナを左右に回して、カプセルを探す体験ができる

設置されていたアンテナ。実際にオーストラリアで使った本物とのこと。これを回転させる

画面にはこのように出る。方向があえば、ピー、ピーという「はやぶさ」のビーコンを再現!

一番奥の第5会場は比較的空いている。人気のイプシロンロケットの講演もこちらで行われる

物販コーナーで「はやぶさ」の"ラストショット"Tシャツを発見! あの写真に感動した人なら買いだ

相模原キャンパスの一般公開は10:00~16:30、相模原市立博物館の再突入カプセル展示は9:30~17:00で、期間はともに明日(7月31日)まで。