Open Source Software - Find, Evaluate, Collaborate - OStatic |
Unixライクプラットフォームの管理を任せられた新人管理者は、まずどのツールを使ってシステムの状態を把握すればいいかわからないかもしれない。システムをモニタリングするツールやアプリケーションはいくつもあるが、多くのデータはそうしたツールをインストールせずとも、ベースシステムにインストールされているコマンドだけで事足りることが多い。
Simple Systems Administrators Toolbox - OStaticにおいて、システム管理に利用する基本的なコマンドが紹介されている。もっとも基本的なコマンドが紹介されており、新人管理者が抑えておきたい内容として参考になる。紹介されているコマンドは次のとおり。
ssh(1)
sshはrshの置換えを目指して開発されたツール。sshを使うことでネットワーク上のサーバにアクセスして管理したり、特定の手段にしたがって情報を自動取得するといったことができるようになる。通常はOpenSSHを使う。sshの使い方をマスターするにはいくらかの時間が必要になるが、それをするだけの価値がある。
rsync(1)
ある場所から別の場所へデータを移動させる必要に迫られた場合に便利に活用できるツールがrsync。大量のデータをコピーする場合には特に活用できるコマンドで、一度データをコピーしたら、2回目以降は変更されたデータだけを見つけてきてコピーするといったことができる。sshと同様、マスターするにはちょっと時間がかかる。
top(1)
マシンのパフォーマンス状態を表示するコマンド。システムに何か問題が発生した場合に最初に実行して様子を調べるコマンドでもある。CPU利用状況の表示、メモリ利用状況の表示、ホスト情報の表示、プロセスの終了などさまざまな操作が可能。
df(1)
ディスクの使用量などを表示するコマンド。アプリケーションはディスク容量の不足などで好ましくない動作をし、システムを使いにくい状況にすることがある。dfはオプションとして-hを指定すると人間が理解しやすい単位に変換して表示してくれる。
free(1)
システムのメモリ使用概要とスワップの状況を表示するコマンド。メモリの使用状況を調べることでシステムがどういった状況にあるのか把握できるし、アプリケーションに必要になる適切な物理メモリサイズも計測することで明らかになる。FreeBSDにはfree(1)コマンドはなく、swapinfo(8)やvmstat(8)が同様の情報を出力する。
Nagios
上記で説明したような情報をすべて集約してサポートを作成するツール。コマンドラインから操作することでWebブラウザから閲覧可能なレポートが生成される。Nagiosと同様のことを実施するアプリケーション、たとえばGUIアプリケーションも多くあるが、Nagiosは必要なすべての機能を持ち、カスタマイズ可能で、スクリプトとも相性がよく、信頼でき、そしてシンプル。最初の学習にはちょっとした時間は必要になるが、一度使ってしまえばメンテナンスはとても簡単。