米Microsoftは7月22日(現地時間)、同社会計年度で2010年第4四半期(4-6月期)決算を発表した。同四半期の売上は160億ドルで前年同期比22%のアップ、純利益は45億ドルで48%の大幅アップとなった。WindowsやOfficeなど、同社が主力としている分野の製品が好調で、特に企業向け需要が大幅に回復したことが業績の躍進につながった。なお、同社通年での売上は625億ドルに達し、過去最高を記録したという。
同社によれば、Windows 7の累計販売数は1億7500万で、同製品に加え、Windows Server、Xbox、Bingなど、すべての主要製品の販売が好調だったという。またOffice 2010が同四半期に発売開始されている。これらを下支えしたのが企業向けの需要回復であり、金融危機以降抑制が続いていた企業のIT投資がある程度回復したことを示している。
また同社COOのKevin Turner氏によれば、Windows AzureやBusiness Productivity Online Servicesといったクラウド系の製品群の展開も順調に進んでおり、秋以降発売のWindows Phone 7やKinect for Xboxも期待できるとしている。
このように、今四半期のMicrosoftの業績は全部門で売上増を達成しており、オンラインサービス部門とエンターテイメント&デバイス部門を除く残りの部門で大幅黒字を達成している。また、先日米Appleの四半期売上が史上初めて米Microsoftを抜く可能性が指摘されていることを紹介したが、2社の結果が出揃い、Appleが157億ドル、Microsoftが160億ドルとなり、今回のタイミングで両社が逆転することはなかった。Apple側もアナリスト予測を大幅に上回る結果だったが、前述のようにMicrosoftもまた企業需要の大幅回復でアナリスト予想を上回る実績を出している。この両社の逆転は、今後も企業需要動向しだいで決まることになるかもしれない。